プライバシー・アイデンティティとサービス設計

日々の小さな行動が集められてしまうこと

一利用者としてウェブに親しんでいると、いつの間にかウェブ上に「私」の活動の痕跡が溜まっています。一つ一つはとても小さなもので意味の無いようなことでも、それを集めると、思わぬ「私」が見えてくることがあります。それをプライバシー・アイデンティティといった視点で、一度整理してみませんか。
(今回の回を開催するひとつのキッカケの参考URL：「無情社会と番号制度～ビクトル・ユーゴー「ああ無情」に見る名寄せの危険性」)

「とりあえず」SNSのIDを使って実装していませんか？

Webサービスが盛んに開発されていく中、開発者はfacebookやtwitter、mixiなどのSNSサービスのIDを使い、ログイン機能を実装したり、ソーシャルメディアで情報を共有・拡散することが増えてきたように思います。各種SNSでは開発者が実装しやすいよう、APIや仕組みを提供しており、簡単にログイン機能などを開発できるようになっています。
しかし、このようにSNSのIDと簡単に紐付けてしまっていいのでしょうか。
SNSを紐付けるとエンドユーザーにどんな影響があるのか考えず、とりあえず実装していませんか。

「なんとなく」SNSのIDを使ってデザインしていませんか？

新しいアプリやサービスを企画する際に、なんとなく、SNSの共有機能やログイン機能を設計していませんか。他のアプリを参考にデザインして、本来のアプリ・サービスのデザインだけで精一杯で、IDのところにまで気が回らなかったりしていませんか。
しかし、ユーザーにとって、IDはとても大事なものではないでしょうか。
大事な情報なのに、なんとなく実装していませんか。

概要

今回はサービス利用者にとってのプライバシー・アイデンティティについて、開発者・企画者といった視点で考える場を設けたい思い、この会を企画しました。講師として、この分野の研究者である折田明子氏をお招きし、インターネット領域における匿名性や名乗りのお話、プライバシーやアイデンティティに関するお話をしていただきます。

後半は、参加者を交えて、実名って何？IDって何？といったディスカッションをしたいと思います。

なお、今回の企画はソフトウェア開発者だけではなくサービス企画者やデザイン実務者でも有用な内容と考え、「現場で使える人間中心設計の実践」をコンセプトとしたコミュニティ「hcdvalue」との合同開催という形にいたします。



この勉強会が終わったあと、ユーザーにとっても企画・開発側にとっても、心が行き届いたサービスが1つでも増えるよう、願っています。

講師プロフィール

折田明子氏
関東学院大学人間環境学部現代コミュニケーション学科講師。博士（政策・メディア）。専門は情報社会学。インターネットの匿名性やプライバシーが研究分野で、人と制度と技術の関わりに関心を持っている。IT戦略本部規制・制度改革専門調査会委員をはじめ、IPAやNISCの委員を務めた経験もあり。
http://www.ako-lab.net/
Twitter: @oritako

アジェンダ

19:15 開場
19:30 開始：DevLOVEの説明/今回の趣旨【10分】
19:40 プライバシー・アイデンティティについて(折田氏よりレクチャー)【60分】
20:40 休憩【5分】
20:45 ディスカッション、アンケート【30～40分】
21:25 会場提供者より【5分】
21:30 解散

お問い合わせなど

イベントの情報については、DevLOVEなMLでも案内します。これを機会に是非、MLへのご参加下さい。
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developlove@gmail.com または hcdvalueinfo@gmail.com
企画者：ちゃちゃき、ねこまんま。